原発性硬化性胆管炎(PSC)

原発性硬化性胆管炎(PSC)は、肝内外の胆管の線維性狭窄を生じる進行性の慢性炎症疾患とされています。炎症性腸疾患(IBD : 別項参照)の合併が多いことも特徴の一つであり、男性にやや多いとされています。類似疾患が多く、臨床像、病理像が異なり、治療方針も異なるため鑑別が重要になってきます。診断には画像診断が重要とされ、数珠状所見(beaded appearance)などの胆管径の大小不動像を呈します。特徴的病理組織像には胆管周囲の輪状線維化と炎症細胞浸潤を特徴とし、典型例ではonion-skin fibrosisと呼ばれる玉ねぎ状の求心性巣状線維化を呈するとされますが診断に肝生検は必須とはされていませんが、病態の進行程度や他肝疾患との鑑別などに有用であると考えられています。

診断は採血や画像診断などで硬化性胆管炎を呈する複数の病態(①自己免疫性②IgG4関連硬化性胆管炎③続発性)を鑑別して診断します。

治療は

UDCA(ウルソデオキシコール酸)やベザフィブラートはALPやγ-GTP値を低下させますが、予後を改善するかについては不明とされています。局所的狭窄に対するバルーン拡張や一時的なドレナージなどの内視鏡的治療が有用のこともありますが、進行例では、肝移植が唯一の救命法とされており、難治性の疾患の一つです。