歯周病と全身疾患
こんにちは、院長の中島です。
人生100歳時代と言われるようになり、85歳以上の長寿の方が珍しくなくなってきました。
長寿の秘訣の一つには歯が丈夫であり、年をとっても自分の歯でしっかりものを噛んで食べることができることは重要です。
自分の歯を守り続けるには、普段からの口腔ケア、歯周病の管理が非常に重要になってきます。
歯周病に関連する全身疾患
歯周病は口の中だけではなく全身疾患にも関連していると考えられています。
歯周病によって炎症性サイトカイン(炎症を強くするタンパク質)が歯肉の血管から血液へ流出して全身に広がることで、糖尿病や心臓病を悪化させる、歯周病菌が誤って気道から肺に流れ込んで誤嚥性肺炎を合併することがあります。
歯周病と直接関連はないかもしれませんが、高齢になって自分の歯がたくさん残っている方は、認知症にもなりにくいと言われています。歯周病の予防によって自分自身の歯を守ることは認知症の予防にもなるということです。
毎日の口腔ケアと歯科検診
歯周病を予防するためには、毎日の歯磨きが重要です。
歯に付着したプラーク(歯垢)を歯磨きで除去することで歯石の形成を予防できます。
歯石は磨き残しのプラークに唾液中のカルシウムが取り込まれて石灰化したもので、歯磨きでは除去できませんので、歯科医院で器具を使って機械的に取り除いてもらう必要があります。
糖尿病や心臓病などの慢性疾患を持っている患者さんは、年に1度は、歯科検診をうけて歯周病がないかチェックしてもらうことをおすすめします。