大腸ポリープ

大腸ポリープには腺腫性非腺腫性があります。

非腺腫性ポリープ

非腺腫性ポリープの代表として過形成性ポリープがあり、これは無理して切除する必要はありません。

腺腫性ポリープ

一方、腺腫性ポリープは将来癌化する可能性もあるポリープです。いわゆる癌と呼ばれるものには腺腫(性ポリープ)が悪化したもの、もともと癌として発生したもの(de novo)がありますが、いずれも腺癌と呼ばれるものです。

ポリープの切除について

ひとくちに大腸ポリープといっても悪性の腺癌であったり、良性の腺腫や非腺腫性ポリープであったりするのですが、ポリープの良悪性によって治療方針が違ってきます。

悪性が強く疑われる場合は内視鏡的に切除できないもの(形態や大きさが関係します)もあり、その場合は手術で切除します。たとえ、小さな癌で内視鏡的に取れそうでも、その場合は、取りこぼしがないような切除方法(ESDと呼ばれる粘膜切開剥離術など)できちんと切除する必要があります。
切除したあと、大腸粘膜の下に病変が浸潤(癌細胞が滲み出ていること)していた場合や血管などに癌細胞が入り込んでいた場合は、追加で手術が必要なこともありえます。

腺腫の場合は大腸粘膜内に病変があるのが前提ですので、最初から癌が疑われる場合とは異なり、小さなものであれば、大体内視鏡的に切除することができます。しかしながら、形態や大きさによっては、やはり手術による切除となる場合もあります。

非腺腫性ポリープについては、最初に書いた通り、無理して切除する必要がありません。

非腺腫性ポリープと大腸がん

一般に大腸の腺腫性ポリープは10mmを超えると大腸がんがポリープの中に混在する状態 (Carcinoma in adenoma)や全体が大腸がんである可能性が高くなると言われています(中には5mmの大腸がんというのもあるらしいですが、あまり一般的ではありません)。

大腸ポリープの検査と治療

大腸ポリープの治療については各医療機関の方針にもよりますが、大体5mm以上の腺腫性ポリープが切除の対象とされていることが多いようです。

ポリープが腺腫性なのか非腺腫性なのかはある程度は内視鏡的にわかるので、切除する必要があるかどうか、内視鏡的に切除できるかどうかは大きさや形態などを含めて総合的に内視鏡検査で確認して方針を決めます。

注意

当クリニックでの大腸ポリープ切除術(ポリペクトミー)については、直接医師とご相談ください。当クリニックで対応可能なポリープについてはコールドポリペクトミーという方法で切除します。対応不可能なポリープについては、他院へご紹介させていただいております。

炎症性腸疾患(IBD)

炎症性腸疾患(Inflamatory Bowel Disease)は原因不明の慢性腸炎で、
一般的にはクローン病と潰瘍性大腸炎の2つを指します。

クローン病は全消化管のどこにでも発症しますが、おもに小腸と大腸の病気で、
痔瘻などの肛門病変も特徴的です。
潰瘍性大腸炎は大腸にのみ発症する病気で血便が特徴です。

この2つの病気の患者さんは年々増加傾向にあり、
2014年の統計で潰瘍性大腸炎の患者さんは18万人を越え、
クローン病の患者さんは4万2千人程度でした。
IBDの患者さんの増加に伴い、これらの疾患は以前では専門施設での診療が多かったのですが、
近年では一般消化器内科でも診療することが多くなってきています。

2つの腸炎は異なる病気ですが、使用する薬剤など治療法が似ているところもあります。

大事なことは薬をきちんと飲むことと、
定期的な通院で患者さんの体調をチェックしていくことです。
また、炎症性腸疾患は特定疾患申請により医療費助成が受けられる場合があります。

くわしくは医師またはクリニックのスタッフにお尋ねください。

IBDとIBS

炎症性腸疾患のことを英語でInflamatory Bowel Diseaseといい、
頭文字をとってIBDといいます。
一般的には潰瘍性大腸炎やクローン病のことです(別項参照)

似たような名前にIBSというものがあります。
こちらはIrritable Bowel Syndromeといって、過敏性腸症候群というもので、
大腸に異常がないのに、腹痛と下痢、便秘を繰り返すような病態です。

大腸そのものには異常がないので、病気ではなく治療も要らないのかというとそうでもなく、
症状(下痢や腹痛などの便通異常)のために
日常生活に支障をきたして治療を要する人も多いのが現状です。

IBSだと思っていたら、他の病気だったということもあり得るため、
きちんと病院で検査をうけて、消化管に異常がないことを確認してから、
お薬でおなかの調子を整えていくことが大事です。

くわしくは医師またはクリニックのスタッフにお尋ねください。